こうの史代さんのマンガが原作の劇場版アニメ「この世界の片隅に」(片渕須直・監督)の観客動員が75万人、興行収入が10億円を超えたことが今月4日に発表されました。
昨年11月の公開当初はわずか63館での上映だったのが、今後は上映劇場を増やして累計200館で上映される見込みです。
こうの史代が描いた「漫画アクション」連載漫画が原作
「この世界の片隅に」は2007年から2009年に渡って「漫画アクション」で連載されていました。2009年には文化庁メディア芸術祭のマンガ部門優秀賞を受賞しました。
こうの史代の出世作「夕凪の街 桜の国」に続いて、戦争と広島をテーマに描かれた作品です。
戦時中の広島・呉の北条周作の元に18歳の少女・浦野すずが嫁いでいくところから物語がスタートします。
クラウドファンディングで資金を集めて製作
また、この映画は製作途中にクラウドファンディングを実行し、4,000万円弱の調達に成功しており、その時から期待は高かったようです。
インターネットから口コミに火がつき、人気が急上昇!!
主役すずの声を能年玲奈こと「のん」が担当しており、メディアが意図的に取り上げなかったとも言われています。そんな逆風の中、インターネット上での口コミにより火がついて、人気が爆発しました。
女性目線で描いた戦争を現代に伝えるアニメ作品
戦争を扱った映画の中でも、一般市井の女性の視点から見た「何でもない当たり前の生活の大切さ」を描いた作品となっています。
今後、日本を代表する戦争アニメ映画の一つになっていくような気がします。そんな作品を是非今のうちに、映画館でご覧になってはいかがでしょうか。